2017年06月 / 05月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫07月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告

2010.11.26 (Fri)

角田光代 愛がなんだ

読んだなあ、角田光代・・・

愛がなんだ (ダ・ヴィンチ・ブックス)愛がなんだ (ダ・ヴィンチ・ブックス)
(2003/03/14)
角田 光代

商品詳細を見る


「私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ」―OLのテルコはマモちゃんに出会って恋に落ちた。彼から電話があれば仕事中でも携帯で長話、食事に誘われればさっさと退社。すべてがマモちゃん最優先で、会社もクビになる寸前。だが、彼はテルコのことが好きじゃないのだ。テルコの片思いは更にエスカレートしていき...。直木賞作家が濃密な筆致で綴る、全力疾走片思い小説。(BOOKSより)

片思いは、人間を成長させます。
そして日々の生活にハリが出ます。
片思いのときには、その相手からちょっと何かをされただけで、死ぬほど嬉しかったりします。
届きそうで届かない片思いが、一番楽しいと思います。
(成就する可能性が全く無い場合は、ちと苦しくなるもんだけど)

にしても、この小説の主人公テルコは、痛すぎる。
愛する男ができれば一直線。そこまで想える相手がいるというのは素敵だが、恋愛100%になってしまい他のことが考えられなくなってしまう。
語り口が主人公の一人称なので、「都合のいい女」の心理がよく分かります。

そしてまた、相手の男も、ひどいダメンズなのである。
他に好きな女性がいるのだが、その子へのプレゼントを主人公に買わせにいくってどうなんだ?
小説の面白いと思うポイントは、このダメンズについて、細かい風貌については序盤ほとんど語られていないところです。
指がきれいという表現があるので、むしろ結構いい男なんじゃないのか~と期待が膨らむが、小説を読んでいくうち、全然イケてない落第点ボーイということが判明します。
恋は盲目とは言いますが…ひどすぎじゃないかよ…アイタタタ。

恋愛って、何度もすればするほど、「大人の考え方」に近づいていくものだと思っています。
「大人の考え方」とは、恋愛だけが人生じゃないというものであり、恋愛にかける情熱のパーセンテージが、どんどん低くなっていくものです(と、ジャイは勝手に思っています)

「ごめん、仕事が入ってデートに行けなくなった」といわれた場合、
「仕方ないね。じゃあ来週に延期すればいいね」と言うか、
「楽しみにしてたのにひどい、仕事とあたしどっちが大事なの」と言うか。

更にこのとき、デートのために取っておいたエネルギーを何に使うかもポイントです。
一人の時間を有意義に過ごして、本でも読んで、自分自身のレベルアップに使うか。(すでに関心は他のところへ)
仕事だと言った彼氏の言葉が信じられず、会社の近くまで行って待ち伏せするか。(いまだ関心は彼氏にある)
極端な例えですが、そういうことです。

でも結局、主人公はそんなふうに「大人の考え方」はできなくて、きっとこれからも大人にはなれないんだろうと思います。終盤、「みっともなくたって物欲しげにうろつくよ」と、開き直っています。

まあ、大人が良くて子供が悪いというわけではないのです。
それでいいじゃないか。
もしかすると、そんな自分と相性のいいメンズが見つかるかもしれないし。
変わるのだけが正解じゃない、という意味を込めた小説なのではないでしょうか。

まあ、ジャイ自身としては「変わっていけなければ恋愛している意味は無い」と思うし、テルコにはトンネルを抜け出してほしいと願っているのですが、それだって一種の思い込みなのであって、正解ではないんですよね。
スポンサーサイト

テーマ : 本の紹介 - ジャンル : 本・雑誌

15:30  |  角田光代  |  トラックバック(0)  |  コメント(2)

2010.11.26 (Fri)

角田光代 庭の桜、隣の犬

ブログに載せようと思って用意していたのに、ずっと「下書き」のままになっていた記事を見つけました。


庭の桜、隣の犬庭の桜、隣の犬
(2004/09/29)
角田 光代

商品詳細を見る


夫婦って、家族ってなんだろう?愛でも嫉妬でもない、なにかもっと厄介なものをど真ん中に抱えて、私たちはどこへ向かうのだろう?3LDK三十五年ローン、郊外のマンションに暮らす三十代夫婦の生活を揺らす、さざ波のような出来事を通して、現代の家族のあてどない姿をリアルに描いた傑作長篇小説。(BOOKSより)

読み終わった後に、上に書いてあるレビューの通り、「夫婦ってナンナンダ・・・」と思ってしまった。
小説の中には数組夫婦が出てくるが、見事にバラバラな性質を持っている。
そりゃそうだろう、同じ夫婦なんているわけないんだけど。
特に主人公二人の夫婦像が、一般常識で考えられないくらいおかしい。
夫は、別に浮気をしているわけではないんだけど、マンションを出て、四畳半の借家を借りて一人暮らしを始める。
妻はそれを承諾し、のちに夫の借家を探しに(なぜか住所を聞いていなく、合鍵だけ持っている)
あてのない旅を続け、鍵穴がぴったり合う部屋を求めてさまよう。
二人が結婚した動機だって消極的なもの。
「ゼロのものにゼロを足してもゼロ、結局私たちが何をやってもゼロ」という妻のセリフが、重い。
一緒にいるのに何も得られない夫婦ってなんなんだろう。

物語の途中で妻が夫の浮気相手とバトルするシーンが出てくるが、そこで妻が「別れるつもりは無い」と、
普通の夫婦が言いそうな言葉を使う。
それがものすごく違和感あったし、小説の中の妻も自分で「なんか変だ」と思っている。
普通の夫婦がやることを当てはめた結果、やっぱりおかしいことになってしまうんだなあ。

夫も妻も、自己が確立されていないんだと思う。
なんとなく結婚して、なんとなくマンションを買って。
誰か他の人間がいるときだけ、理想的な夫婦を見繕ってる。

自分なら、そんな結婚生活ゼッタイ無理です。
何かを得られないなら、二人でいるより一人でいた方が楽です。

でも、そんなのだって、一方的な思い込みだったのかもしれない、なんて思う。
小説に出てきたような、つながりの薄い夫婦だって、本人たちがよければそれで成り立つのではないか。

読んでいてあまり気持ちよくなかったけど、新しい視点で夫婦というものを見ることができる、
不思議な小説でした。

テーマ : 本の紹介 - ジャンル : 本・雑誌

13:28  |  角田光代  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2010.11.20 (Sat)

角田光代 薄闇シルエット

角田光代シリーズ第4段。
この前、角田光代の作品を全部読む!と声高らかに宣言したジャイであったが、その後、角田さんのこれまでの著書の数を調べて愕然としました。40冊を超えるみたいだ。こ、こりゃ大変な大風呂敷を広げてしまった。
ちなみに、ブログは、あとから日記を書き換えることもできるのです。
いやいや、別に深い意味は無いぞ!
頑張れるところまで頑張ろう。
今回はこちらの小説です。。


薄闇シルエット薄闇シルエット
(2006/12)
角田 光代

商品詳細を見る


ハナは下北沢で古着屋を経営している37歳。仕事は順調。同年代の男よりも稼いでるし、自分の人生にそれなりに満足していた。ある日、恋人から「結婚してやる」と言われ、小さな違和感を感じる。「どうして、この人は『私が結婚を喜んでいる』と思って疑わないんだろう...」―違和感は日に日に大きくなり、ハナは恋愛と仕事について模索していくことになるのだが...。人生の勝ち負けなんて、誰が分かるというのだろうか。圧倒的リアルと共感が心にささる傑作長編。(BOOKSより)

自分自身の30年とちょっとの人生を振り返って考える。
人生の転機になる決断って、これまでどのように行ってきたんだろう?
転機は何によってもたらされたものか?
自分で掴み取ったものもあれば、他人から提案されて受け入れたものもある。
そんなもんじゃないかと思う。

でも、この小説の主人公ハナは違った。
細かいことが気になって決断できず、恋人に去られ、会社の共同経営者と対立し、一人取り残される。
「そんなことがやりたいんじゃない」
「なんか分かんないんだよねえ」
多分、ハナはきっぱり白黒つけないと行動に移せない性格なんだと思う。
グレーでもいいや、という考え方ができないのだろう。
それはすごく負担がかかることじゃないだろうか。

結局ハナは最後まで一人だったけど、ラストでこう考える。
「何も持っていないということは、これからなんでもつかめるということだ。間違えたら手放して、また何かつかんで、それを繰り返して、私はこれを持っているといえるものが、たった一つでも見つかればいいじゃないか」
前向きになって生きていくことを決めてます。

そして、角田光代作品は、「働く女と主婦の軋轢」がほとんどの作品に登場します。
お互いがあら探しをしている関係。
まあ、生きている世界が違うわけだから、話が合わない相手とはどうしても疎遠になるものです。
きっと、お互いの生活について、興味もわかないだろうし。
何となく、これはもう一生埋まらない溝なのではないかと思います。角田さんもそれが言いたいのでは?

やりたいように生きればいいんじゃないかとジャイは思います。
登場人物の一人、チーちゃんのセリフが答えです。
「いくつになったってその人はその人になってくしかないんだから。他人と比べるだけ無駄だよ!」
個人的には、ハナとチーちゃんの関係のように、言いたいことをズバズバ言い合えるのっていいなと感じました。
女性同士でそんな関係は築きにくいと思います。
ジャイにもいないなあ、そこまでの友達は。
「あんた、その化粧似合ってないよ」とか、ズバっと言われたほうが、言われた瞬間はへこむけどこれからに活かせるじゃないか。

テーマ : 本の紹介 - ジャンル : 本・雑誌

13:18  |  角田光代  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2010.11.17 (Wed)

角田光代 対岸の彼女

最近、角田光代小説の読書感想文ばかり書いています。
何冊か読んで面白かったので、せっかくだから全部読んでまえーと思ったのです。
怒涛の角田光代ラッシュが続きます。
何冊か読んでいると、この作家はこういう傾向があるとか、こんなテーマがお好きなんだな、ということが分かってきます。
角田さんの場合は「一見満たされた生活を送っているのにココロに不安定な部分を持つ女性の、葛藤と前進」がテーマにあるような気がします。


対岸の彼女対岸の彼女
(2004/11/09)
角田 光代

商品詳細を見る


専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが...。結婚する女、しない女、子供を持つ女、持たない女、それだけのことで、なぜ女どうし、わかりあえなくなるんだろう。多様化した現代を生きる女性の、友情と亀裂を描く傑作長編。第132回直木賞受賞作。(BOOKSより)

オンナってこういう生き物なんだよ・・・という象徴がたっぷり詰まった一冊。
群れたがり、誰か抜きん出た存在がいたら気に入らなくて仲間はずれにしたり。
一度そういう標的にされたら、もう二度と這い上がることが許されなかったり。
仲間はずれにされるのが怖くて、大勢の友達と一緒にいるのに心休まらない日々を送ったり。
派手なグループ、地味なグループでカースト制度が出来上がったり。
自分と違う境遇の女性を羨ましがったり、ひいては陰で悪口をたたいたり。

個人的にも、女子って面倒だなあと思う瞬間があったりする。

そしてもうひとつ、主人公の夫もナカナカの存在感を出している。主婦が働く必要があるのかとか、家事を完璧にこなすのが当たり前とか三歳児神話だとか、考え方が昭和の人。マザコンだし。

女性という生き物の性格といい、夫の立ち位置といい、この小説に共感できる方はたくさんいるはずです。

そんなよくある現実にぶち当たり、傷つくんだけれど、次のステップへ踏み出していく。

小説のラストで主人公が取った行動は、ネタバレになるので言わないが、ある場所へ戻るというもの。
ええっ、またそこへ戻っていくの。
読者のなかには「なぜだ?」と感じる人もいるかもしれない。
でも、それがやっぱりオンナというものなんです。
最初に書いたような性質を持つのもオンナだし、時に突発的で予測不可能な行動を取るのもオンナです。
どれだけ傷ついても、何かと出会うために、オンナは年を重ねるのである。

ここまで女性のダークな部分をリアルに描いていると「結局、一人で行動できる女性が偉いってことが言いたいの?」
って結論付けてしまう読者もいるかと思うが、
そうではなくて、
「『それがあるために自分が本当に強くなれる何か』を見つけて欲しい」ってことが大事なんだと思います。
女性同士のグループがそれでもいいし、人間づきあいとは別のところで探してもいいんだし。

人間関係で悩んでいる女性におススメの一冊。
まあ、ジャイのように、ある程度人間関係が円熟している人間から見ても楽しめる一冊ではありました

テーマ : 本の紹介 - ジャンル : 本・雑誌

09:30  |  角田光代  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2010.11.14 (Sun)

角田光代 人生ベストテン

人生ベストテン人生ベストテン
(2005/03/02)
角田 光代

商品詳細を見る


四十歳を目前にして、人生のイベントベストテンを自虐的に並べてみれば、我が身には二十五年間、なにも起きてはいないのだ。年相応の達成感も充実感もない日々に愕然としながら、私は岸田有作に会に行く。十三歳の夏に恋をした相手に―どこにでもある出会いが生み出す、おかしくいとしいドラマ、全六篇。(BOOKSより)

最近、角田光代さんの小説を読むことが多いです。
「八日目の蝉」が面白かったので、せっかくだから他の著書も読んでみようかなーと思ったのがきっかけです。
角田さんの小説に出てくる登場人物は、何かが欠けていることが多いような気がします。
決して派手な小説ではありません。
淡々と物語が進んでいきます。
そして、欠けている何かを見つけようとしているところで物語が完結することが多いです(例えば、恋人ともやもや別れようかと悩んでいる主人公が何かを悟るのだが、結局別れたのかどうかまで書かれていない)
でもそれが、逆に前向きな気持ちになったまま読み終われる理由なのかもしれません。
この「人生ベストテン」もしかり。
短編集ですが、タイトルになっている「人生ベストテン」が面白いです。

「人生ベストテン」の主人公はアラフォーの女性ですが、これまでの人生に達成感や充実感が全くないということに気付く。自分の人生ベストテンの1位がコロコロ変わったりする。それも、ランクインするのは相当昔の思い出。結婚してからの数十年、印象深いことが起こっていない。
いまだにカラッポな自分がここにいる。

確かに、一年という単位が早く過ぎていくように感じるのは、年を取った証拠と言われます。
起こる出来事がみな平凡で変化が無く、記憶に残りづらいということです。
誰だってそんな人生嫌だろうと思います。
だから、結婚して子供を作ってマイホームを買って・・・何かを残せたと錯覚する。
主人公はそう言っています。

からっぽの自分を認めることは、相当強い人でないと出来ないことじゃないかと思います。
これまでの人生を否定することにもなりかねないから。
だからって、自分が心から望んでいないカタチだけの幸せをとりあえず作る、という生き方も
何となく逃げていてずるいというか、気持ちのいいものではないですね。

それでも、この先何があるか分からないじゃないですか。
70代のおばあちゃんになったとき、突然10人のじいちゃんから告白されたりするかも。
(ちなみに、おばあちゃんになってもモテモテでいたいというのは、私の理想です
人生ベストテンなんてどんどん塗り替えられていくものです。
人生長いんだから
アラフォーだから、って尻込みせずに、どんどん積極的に動いて楽しい思い出作っていきたいですね


昨日、ジャイの旦那が、「一日でうまい棒100本食べる」と挑戦して、65本でギブアップしました。
このことは、彼の人生ベストテンで、何位くらいにランクインするんだろう?
ついでにジャイも食べてみましたが30本でギブアップ。約1500キロカロリーなり!

うまい棒100本


その後、二回目の挑戦についてはこちら。

テーマ : 本の紹介 - ジャンル : 本・雑誌

09:30  |  角田光代  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)
 | HOME |  NEXT
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。