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2011.01.05 (Wed)

小池真理子 美神

美神(ミューズ)美神(ミューズ)
(1997/10)
小池 真理子

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阿佐子は、背中に薄いピンク色の羽を隠し持っているような子供だった。少女から女へ。儚いほど完璧な美、存在自体が放つ官能の気配、そのすべてが周りの人々を狂わせる。男たちは、蜂蜜色にきらめく肌に惑い、阿佐子の表現する愛情はなんであれ、彼らの猜疑心を刺激した。あまりにも美しき破滅の愛の物語。(BOOKSより)

この前読んだ、阿久悠さんの著書「もどりの春」にも、美しすぎる女性が出てきました。
「もどりの春」の女性は、美しさで幸せを掴むことができました。
対してこちらの「美神」は、美しさで自身を破滅させた女性の物語です。
どちらかというと、「美神」のほうが現実に近いストーリーなのではないかと感じます。

そもそも美の神ミューズとは、本当に恐れ多い呼び方ですね。
小説の主人公・阿佐子がどれだけ美しいのか、実際のお姿を拝見してみたい気もします。
にしても、「神」という呼称は、的を得ているなと感じるのです。

本当に美しすぎる女性(男性もそうですけど)は、同性からのやっかみを買います。
そして、異性からは、本気の恋愛の対象としては見てもらえません。
ウワサ話や妄想の対象として、お茶の間に華やかな話題を提供する存在です。
自分には釣り合わない、付き合うなんて考えられない、目の保養で十分・・・そんな人に会ったことはありませんか。

昔ジャイも、ものすごいイケメンから告白され、その人のことを大して知らないのに付き合ったことがあります。
付き合い始めた時はウキウキでしたけど、その浮かれた気持ちは、どんどん沈んでいくんですよね。
なんだか緊張してしまって、安心できないのです。
そういえば、藤原紀香が結婚を決めた理由だって、「女優ではなく女性として見てくれたから」だったはずです。
容姿が良すぎるということは、贅沢な悩みになりうる問題を秘めているのです。

にしても、美しさというのは持って生まれたものであるから、運命ではなくて宿命なのでしょう。
本人には何の責任も無いのに、美しすぎるという理由で普通の恋愛ができないというのは、残酷です。
ちなみに、この小説に、官能的なシーンはほとんど出てきません。最終章にちょっと登場するくらいです。
それなのに、小説全体に色気が漂っています。
阿佐子が故意に出している色気ではありません。知らないうちに出してしまっているのです。
美しいってコトバは、見た目だけのことを言うんじゃないんだろうなあ。
雰囲気、オーラ、そんなオプション全てを総括して「美しい」と言うのでしょう。

最後まで救われなかった阿佐子が哀れでした。
それでも何となく自分は思うのです。
それでも、美人すぎる人生を体験してみたいなあ、と。一日でいいから、体験してみたいですね。
こんなノーテンキなワタクシですが、2011年もよろしくお願いします。(なんちゅーシメだ
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09:30  |  小池真理子  |  トラックバック(0)  |  コメント(6)
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