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2011.01.31 (Mon)

飛鳥部勝則 鏡陥穽

鏡陥穽鏡陥穽
(2005/07/12)
飛鳥部 勝則

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帰宅途中、浮浪者ふうの男に襲われた葉子は、無我夢中で抵抗した結果、男を死に至らしめてしまう。婚約を間近に控えた彼女は、悩んだ末、死体を海に捨てることを決意。完璧に隠蔽をやり終えたはずだったが、翌日、友人の結婚式で彼女に声をかけてきたのは、昨日殺してしまったはずのあの男だった…。旧家に伝わる鏡が、ひたひたと街を浸食する。(BOOKデータベースより)

読み応え十分な一冊です。ミステリーかと思えばホラーが入り、ホモ恋愛があり、怪物を退治したり。
うん、ごめんなさい、一言では説明できません。ジャンルが一つに絞れない小説という感想です。上記のBOOKデータベースにあるあらすじは、ほんの導入部分を説明しているに過ぎません。これが、あーなってこーなって、ええっ、そんなことに!?(これじゃアタマ悪い子の感想文ですな)とにかく、葉子は更に大きな事件に巻き込まれていくのです。
ストーリーをブログで説明するのも難しいので、レビューを書こうかどうか迷ったのです。
じゃあ何故紹介するか?つまるところ、面白いのです。非常にえげつなくダークな内容ですが、構成の上手さによって、すんなり上品にまとまっている。いや、お見事です。
どんな小説かは、読んでみてもらえば納得できるはず。分厚い小説ですが、最後まで全く飽きずに読めるかと思います。ただし、極端なエロスやスプラッタ系が苦手な人は、ご注意あれ。

とりあえず、ストーリーの説明は省略してしまいます。特筆すべきは、この飛鳥部勝則という小説家の世界観と、構成の上手さ。これをどっぷり存分に味わっていただければと思います。

読み物としても楽しめますが、葉子が感じる「自分とは何か」というテーマについて、ジャイはふと考え込んでしまいました。
物語の中で、葉子は自分の分身と対峙します(ここだけ説明すると、なんじゃそりゃ?ですね)。分身を偽者呼ばわりした葉子に対し、分身はこう言います。
「人を偽者呼ばわりするなら、あなた、自分が確かに麻田葉子だということを証明して見せなさいよ。自分を自分だと裏付ける証拠を出してみたらいかが」
うーん。確かに、よく考えてみると、自分が自分だと証明できるものなんて、ジャイにあるだろうか。
そもそも、自分自身が何者か、自分の心の奥深くにあるものは何かという問に、答えられない。
自分のことを一番知っているのは自分だと思っていたのに、あまりよく理解していなかったことに気付かされました。

あと、小説の中には個性的な登場人物がたくさん出てきます。その中でも、ミネオという少年が素晴らしい。冷静沈着であり、将来の夢は公務員という平凡なキャラクターなのですが、この小説の登場人物は皆どこかイカれている部分があるため、平凡なミネオが逆にニッチな位置に陣取り、強烈な個性を放っているのです。これが面白い。
読んだ読者の7割くらいは、ミネオのファンになるはずだ(勝手なキメツケなり)
それと、これは本当にどうでもよいことなのですが、なぜか登場人物の容姿はぱっくりと二分化されています。容姿端麗か、不細工か。うん、これは本当にどうでもいいことだなあ。エヘッ。

この作者の小説は、非常に面白いと思います。盗作騒動があったのが残念でなりません…。
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09:20  |  飛鳥部勝則  |  コメント(0)
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