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2011.04.21 (Thu)

茨木のり子 おんなのことば

おんなのことば (童話屋の詩文庫)おんなのことば (童話屋の詩文庫)
(1994/08)
茨木 のり子

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自分を叱る、自分を励ます。茨木のり子初の詞華集。(BOOKデータベースより)

小説ではなく、詩集です。一つ一つの言葉に重みがあり、小説とは違った感動が得られます。
全体的に口調は強め。読んでいて小気味良いです。
何度も何度も読み返したくなります。文庫本サイズの本ですが、表紙はハードカバー。価格も1,250円となっています。でも、重厚な表紙は読み返すのに適しています。何度読んでもへこたれない本は、それだけで読み手にエールを送ってくれているようです。
家事が終わって手が空いたとき、ふと思い返して読みたくなったとき、いつでもちょいちょいと読んで元気をチャージできる本です。ぱらぱら適当にめくって開いたところにある詩を読む、なんていうのも良いですね。

有名な「自分の感受性くらい」という詩もいいですが、気に入ったのは「一人は賑やか」という詩です。
特にラストの四行が素晴らしいです。
自分がああだこうだ書評するのが無駄なことにも思えるので、詩をそのまま掲載してしまいます。
(決して書評を書くのをさぼっているわけではアリマセヌ!!)


「一人は賑やか」

一人でいるのは 賑やかだ
賑やかな賑やかな森だよ
夢がぱちぱち はぜてくる
よからぬ思いも 湧いてくる
エーデルワイスも 毒の茸も

一人でいるのは 賑やかだ
賑やかな賑やかな海だよ
水平線もかたむいて
荒れに荒れっちまう夜もある
なぎの日生まれる馬鹿貝もある

一人でいるのは賑やかだ
誓って負け惜しみなんかじゃない

一人でいるとき寂しいやつが
二人寄ったら なお寂しい

おおぜい寄ったなら
だ だ だ だ だっと 堕落だな

恋人よ
まだどこにいるのかもわからない 君
一人でいるとき 一番賑やかなヤツで
あってくれ
07:52  |  小説以外(自己啓発)  |  コメント(6)

Comment

「一人は賑やか」は、説得力のある詩ですね。
詩の苦手な私でも、この詩集は楽しめそうな記がします。

確かに、一人は賑やか。私の場合、毒茸、馬鹿貝が生まれがち。
でもそんな自分なので、恋人は(って、夫がいますが)、一人でいるとき賑やかなヤツであるのは、考えものであるように思います。
キヨハラ |  2011.04.21(木) 15:29 | URL |  【編集】

Re: タイトルなし

キヨハラさん

コメントありがとうございます。
この詩集は、読みやすいですし、総じて前向きな気持ちにさせてくれる内容だと思います。

一人は賑やかといったって、心の内は他人に推し量れないところがありますよね。自分のしか、分からない。
この詩は、一人が「賑やか」であることを望んでいます。何かを見たときや聞いたときに何も感じないのは悲しいこと。豊かな感受性を持ってほしい、そんな願いがこめられた詩ではないかと思います。ポジティブなことでもネガティブなことでも、なんでもいいのだと思います。

にしても、馬鹿貝のかわいそうなところは、人間から「馬鹿貝」なんて呼ばれていることを知らないということです。
ジャイ |  2011.04.21(木) 21:05 | URL |  【編集】

「落ちこぼれ」という言葉を「和菓子の名につけたいような」と表現した茨木のりこさんの感性はとても素晴らしいと思っています。

この人の潔い詩に触れると、なんだか背中がしゃんとする気がします。

道楽猫 |  2011.04.21(木) 22:01 | URL |  【編集】

Re: タイトルなし

道楽猫さん

コメントありがとうございます。
おおおっ、「落ちこぼれ」の詩をご存知でしたか。
和菓子のような。言われてみると、言葉のリズムや字体(ひらがなの部分)の持つ柔らかさが、何となく和菓子っぽいような気がしてきます。けれど、このことを自分から発見することは無いんだろうなあ。悲しい。茨木さんのアンテナの鋭さに感服します。
ジャイ |  2011.04.22(金) 11:24 | URL |  【編集】

ステキな詩です。
一人でいるのが『賑やか』と表現するなんて。

私は一人でいるのが好きなんです。
それってちょっと暗いかしら?なんて思っていましたが、ああ、そうじゃないんだ(?)と思わせてくれました。

たった一人の人間でも、その想像力ってものすごい力があると思うんです。その力を感じる詩でした。

実は今までちょっと、茨木のり子さんって苦手感がありました。う~ん。なんていうか、上から目線っぽいっていうか(笑)。でも、ジャイさんの紹介してくださった詩と書評を読ませていただいて、少し考えが変わりました。さすがです。
空花 |  2011.04.22(金) 21:55 | URL |  【編集】

Re: タイトルなし

空花さん

コメントありがとうございます。
一人でいるのが好きって、とても素晴らしいことだと思います。
誰でもそうだと思いますが、学生時代は、友人が多ければ多いほどいいという世界でした。一人で行動していると変わり者だと思われてしまいます。特に女性はグループ行動大好きですよね。それが当然だと思っていたのに、いつの間にか「別に一人でいい(というか、一人でいるほうが楽)」と吹っ切れる時期が来るのだから、不思議です。

そして、詩の文章は短いぶん、読者の解釈は変わってくるものだと思います。想像力が広がりますよね。自分は割と言葉をストレートに受け取ることが多いので、茨木さんの詩を読んだときは、温かいエネルギーを感じました。
けれど何となく、上から目線、叱咤激励、強めの口調…どれも共通項がありそうですね。紙一重といいますか。
ジャイ |  2011.04.23(土) 18:32 | URL |  【編集】

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